ドバイ名物、モールへGO!GO!


>>Mall of the Emirates

 灼熱のドバイで、観光客のいちばんのお楽しみと言えばモール巡りではなかろうか。もちろん砂漠キャラバンや豪華クルーザーで湾めぐりなども盛んだが、庶民が日中に気楽に遊べる場所と言えば、やっぱりドバイではモールに限る!

 外の40度超えの気温もなんのその、キンキンに冷房がきいた室内で、朝の10時ごろから夜遅くまで、買い物やスポーツやエンターテインメント、食事も楽しめるとあって、観光客だけでなく地元民も利用度が高い。日本のモールとは規模が違う、一大遊興施設なのだ。


 そのモールの集客No.1が「モールオブジエミレーツ」。ここの売り物は、なんと室内スキー場がある!!!!熱波で蜃気楼が見える砂漠にスキー場って、なんて突飛な…と思うでしょ。でも、それをやっちゃうのがドバイ。
 モールの一階にドーンと備えられたスキーゲレンデ。隣にはカフェレストランがあり、スキー場見ながらコーヒータイムの方も多数。

 ウェアのレンタルもあるので、観光客も手ぶらで楽しめる。でも、見てると地元のお金持ちと思われる家族が子供を遊ばせている方が多かったかな。きっと、雪の世界にひとかたならぬ憧れがあるのでしょう。

スキードバイ/http://www.skidxb.com/


 さて、スキードバイを後にして中央ホールへ。ここは、比較的ドバイでは新しいモールで、最近できた鉄道(メトロ)の駅も入っている。つまり、空港から直で乗り入れができるのだ。これはすごい。

 今回、私もここからぜひメトロに乗ってみたかったが、スケジュール的にアウトで断念。確か数十円で乗れるそうで、プラス料金でゴージャスな車両が用意されているのもドバイ的。

 左は買い物の途中で補給したドリンク。ベリーのスムージー、本当に美味しかったけど500円くらいとお高め。水はスーパーより少しお高い100円程度。

 

 この後、モール内にあるスーパー「カルフール」へ。実はそこが今回の旅でいちばん笑えた。 「カルフール」は世界各国に出店しているフランス資本のスーパーマーケット。ドバイ店の広さは、じっくり見て回ると1時間はかかるほど大きいのだが、その店内中央で人の輪ができていたので、覗いてみると・・・。それが右の写真。

 なななんと、日本のデパートでよく見かける「万能スライサー」!そして流暢な英語でしゃべっているが、販売員は日本人…?こんな中東の国で売れるのかと思ったら、けっこうな勢いで売れていてびっくり。すごいぞ、ニッポン商人!メイドインジャパンは世界を征服する。
 一方、こちらはピクルスコーナー。日本でも漬物屋さんは樽で売るけど、品揃えがほぼオリーブとペッパー類というのが、民族性を感じてしまう。あんまり眺めていると、係の人に「買え」と言われそうなので(強面だった)、チラチラと見ただけだったけど、辛いとか甘いとか粒の大きさが違うとか、それだけでこのバリエーションがあるのはすごい。
 
 そして、デーツ(なつめやし)売り場。とにかくこちらは国中でデーツを売っている。いわばアラブの民族食だ。ご家庭用からお祝い用まで品揃え豊富。人気はチョコをかけたチョコデーツ。

 
チーズ売り場もまた、圧巻!

 このショーケース、向こうからこっち側まで全部チーズ!アバヤを着た赤ちゃん連れの主婦が、人間の頭くらいの白チーズを包んでもらっていた。アラブの料理はチーズを使ったものが多いのだろうか。こんなにあったら味がわからなくなりそうだ。日本でこれに匹敵する食べ物はないような気がする。すごい。


 結局、山ほどアラブのヘンテコなもの(日本人から見たら)を買って、フードコートへ。あんまりお腹はすいてなかったが、これ食べておかないとだめでしょ「マック・アラビア」。名の通り、アラブ圏にしかないラップ式のマクドナルドだ。カウンターの長蛇の列に並び、チキンとコフタ、2種類あるうちのコフタを注文してみた。
 ←開けたところ。コフタとは牛や羊のミンチを固めて焼いたソーセージで、トルコのハンバーグ「キョフテ」も同じ語源かと思われる。けっこうボリュームのあるラップ、お味のほどは………「うーむ、ハンバーガーと変わらんじゃないか」(ガクッ)やっぱマックはマックだわ(笑)



>>Dubai Mall

 さて、お次はMall of the Emiratesと双璧を成す「Dubai Mall(ドバイモール)」のご紹介。ここはとにかく広い!111.5万平方メートルと言われてもピンとこないが、ドバイでいちばん、世界でも最大級の面積を誇るモール。入り口にはガイドブックが置いてあり、館内のあちこちにも、やたら親切なインフォメーションがある。


 また、あの世界一の塔「ブルジュ・ハリファ」や、これまた世界一の高さと規模を誇る噴水ショー「ドバイ・ファウンテン」、アルマーニホテルや様々な施設がテーマパークのように隣接しているので、全部見ようと思ったら一日では足りないほど。

 左の写真は、3階の渡り廊下から階下を見下ろしたところ。このように東西南北、延々と街が続いている。ちなみに真ん中の椰子の木は本物。でかくなったらどうすんの(笑)とりあえず、ざっと見渡して時間もないので、いちばんのウリである、ビッグ・アクアリウムを見に行くことに。
 

 一階のメインフロアを見下ろすと、バーンと壁一面に広がる青いパノラマ。これがドバイモールが誇る、世界一厚いアクリル板を使った大水槽なのそうだ。
 
 この水槽はモール内の「ドバイ水族館」の一部で、買い物客はここだけ自由に見学できる。
 ただし、もちろん館内に入るには料金が必要で、右の写真にあるように、大水槽の前のかぶりつきエリアも、入場料を払った人専用に通路が設けられている。私のようなタダ見の客は、後ろから見させていただくのだ。まあ、それでも十分楽しめるが。 





 これが水槽内の望遠撮影。かなりの迫力だ。美ら海より大きい気がする。中には色とりどりの魚がガンガン泳いでいる。お約束のジンベエやシロワニなど、ペルシャ湾にはいない魚もガンガン泳ぐ。水温が合わない魚もいるだろうに、あんまり関係ないようだ(苦笑)


 しかしスキードバイといい、この水族館といい、こんな灼熱の砂漠の国でこんな真逆な施設を作ってしまう、ドバイの浮かれっぷりに寒いものを感じてしまう。

 車で通り過ぎる時に、ぽつぽつと目に入る廃墟のようなビル。ドバイショックで状況が傾き、借り手のないままに朽ちていく建物も多いと聞くが、数十年後にこの地を訪れたら、この輝く大水槽も、蜃気楼のように消えてなくなっているのだろうか。ふと、そんな考えが頭をよぎった。


 さて、歩き回ってお腹もすいたので、モール内のフードコートでお食事タイム。ここはメトロも直結してないし、外に出ると溶けるので致し方なくだけど、ファストフードからピザ、寿司(回っていた!)、中華、パスタなどなど、世界の料理が楽しめる。

 私が選んだのは、もちろん地元の料理。ここまで来てアラブ料理を食べなくてどーするよ!中でも、中東でいちばん美味しいとしてアラブ圏では主流になっている、レバノン料理(レバニーズ)にチャレンジすることに。

 写真はグリルの盛り合わせセットに、単品でタブーレ(右上のサラダ)を追加したもの。コーラ込みで約1500円。右の黄色い平焼きパンの下には、チキン、ミンチのケバブ、ビーフ、マトンのグリルが香草とともに盛られ、その横にはたっぷりのポテト(アラブ料理なのかは不明だが、めっちゃみんな食べていた)、ピタパン、ハンモス(ひよこ豆のペースト)。

 別注のタブーレは私がアメリカ在住時に、仲良しだったサウジの女性から習った思い出の味。イタリアンパセリを刻み、麦と混ぜてオイル、レモンで味付けした素朴な和え物だ。

 腹ごしらえが終わったら、お土産の買い物へGO。空港でもたくさん土産物は手に入るが、どうしても値段が高めで選択肢が少ない。なので、できたらモールで購入しておく方がいいだろう。

 私は買わなかったが、こちらで人気の「パッチチョコレート」は、主要なモール内には必ずあると言っていいほど、おなじみのショコラティエ。芸術みたいにデコレーションされたチョコデーツやトリュフなど、よそ様に差し上げるにはおすすめの土産だと思う。

 ←関係ない写真。オマー・シャリフのような超絶イケメンが目の前を通過(笑)カンドーラの後姿がかっこいい。中東にはたまに人間離れした美形がいる(男女問わず)



 さて、いよいよ夜が更けてきて、お楽しみタイム!ドバイモールでは「噴水ショー」があると前述したが、そのショーが見られるのが、モール横にある池。

 もちろん人工池で、その一角にはどーんと→→あの「ブルジュ・ハリファ」がそびえ立つ。間近で見たら、すごい迫力!高さは1kmちかくあるみたいで、当然ながら日本の建築法では建てられる高さではないだろう。タクシーの運転手さんに「地震がおきたら、とか考えたことない?」と聞いたら「地震は起こらない想定で建てている」とのことだ(苦笑)

 ちなみに「ブルジュ(バージュ)」とは、アラビア語で塔の意味。そして「ハリファ」とは、この塔に大金を出資した人の名前。着工当時は「ブルジュ・ドバイ」と呼ばれていたが、金の力でどうにでもなるようだ(笑

この天空の塔は、地元民の集まる場所にもなっていて、池の周囲ではシーシャ(水パイプ)を楽しむ男性グループ(見事なくらいオトコばっかり)が、カンドーラ姿で甘い匂いを漂わせている。暑い国だから人々は夜行性とは聞いていたが、リアルなアラビアンナイトに強烈な異国情緒を感じてしまった。
 そうしているうち、ショータイムがやってきた!池の最も「ブルジュ・ハリファ」に近いあたりで、ジャーンと大音響のアラビック・ミュージックがかかり、人々が一斉にカメラを向ける。きたきた、水だ!

 七色のライトに照らされ、水の柱がドーンと上がる。とんでもない高さ!公園の噴水を思い浮かべていたら、絶対にフレームインしない。

 聞けばこの「ドバイ・ファウンテン」、ラスベガスでシルクドソレイユのショーを手がけたチームが企画したそうで、わずか1分くらいの時間だったが、無料で見るエンターテインメントとしては、かなりのレベルだったと思う。






 ということで、駆け足25時間観光終了。名残惜しいが空港へ向かう。みんなドバイは「お金がないと楽しくない」と言うけれど、ホテルも探せば一部屋1万円以下でもあるし、無料や低料金の施設もいっぱいある。何より文化のギャップが素晴らしくワンダホーなので、ぜひぜひ一度足を運んでみることをおすすめする!



次:最後はおみやげ編


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