NZ北島南端、ホークスベイへ



>> Around Taupo lake

さあ今日も張り切って出発。日本みたいに工場が固まって建ってる国ではないので、ひたすらアンジェラバスは走る、走る。本日のルートは中部から南東部ホークスベイ地方へ。出発地点のオークランドが商業の中心地なら、こちらは北島の工業を担うエリアなのだそう。

 周辺地域は農作地帯とそれに付随する工場があり、大規模な港から全世界に製品が輸出される。例えば港の北側にある「ネイピア」という地区は、日本でもおなじみのティシュー「ネピア」の製品名になった、紙加工品の産地である。

さて、そのホークスベイ地方はアンジェラとクレイグのホームなだけに、途中こんなマニアックな場所で休憩タイムを取ることができた。なんとバンジーの名所なのだそうだ。


この青い美しい水を見て、一句詠みたいのが日本人。ダイヴしたくなるのがNZ野郎たちである(笑) 右は受付。けっこういい値段なのだが、平日にもかかわらず順番待ちの大盛況だった。上の写真、右上に写っている飛び込み台からダイヴして、下で船が拾ってくれるシステム。Tシャツとか証明書も売っていて、ただの川でも商売ができるのだと感心した次第。


ちなみにこっちはタウポ湖で、ゴルフを楽しむおっさんの図。なんと湖に浮島が作ってあり、そこのカップに打ち込む方式なのだが、見てたら半分くらい湖にポチャしてる!アンジェラいわく「後で回収するから大丈夫」とのことだけど、魚はいい迷惑なんじゃなかろうかと…。環境大国NZの、ちょっと不思議な一面。



>>Hamburger at Road-side restaurant

この日の昼は、日本で言うところのドライブイン。街道沿いのドライバー御用達っぽいカフェでジャンクフードを詰め込むことに。

なにしろメニューが少ないし田舎なので、ハンバーガーかサンドイッチ類で済ませるしかない。同行のおじさん連中は「ここのハンバーガー最高」と言っていたけど、マック程度の味だったような…。しかもロングブラックコーヒーを頼んだら、薄い白濁した液体が出てきた(インスタント?)唯一、料理が熱々だったのだけが救いだ。



びっくりしたのは、アンジェラが食べていたメニュー。フレンチフライをボウルに山盛り。その上からナチョソースをかけた、ナチョスのポテト版とでもいうものか?そんな単調な味を黙々と食べ続けられるのがNZ人。ほんと、イモ好きだね。

そして左は昨日飲んだ「ジンジャービア」のメーカー違い。すごくかわいい瓶に入ってる。ちょっとプルリングが開けにくいけど、このかわいさに免じて許す。こういうのを見ると、日本の画一的なデザインのドリンクが面白くなくなってくる。ガラス瓶のリサイクルもすすんでいることだし、もっと遊び心があってもいいのに。




>>On the way to Hawkes bay

移動の足、アンジェラバスの内部を撮影。派手なグリーンの車体に、これまた派手な文字がペイントされていて、後方には馬に乗ったアンジェラ&フレンズの写真がプリントされている。彼らは「バス」というけど、キッチン、冷蔵庫、シャワーがついているキャンピングカーだ。

アンジェラは独身だけど3人息子がいて、彼氏のクレイグと合計5人で暮らしているので、大きな車が必要なのだそうだ。さすがたくましい女社長。ちなみに運転も彼氏よりうまい(笑)


「ここでバスが転落して、何人も死んだよ~」とクレイグが説明してくれた、すごく深い峡谷。まだバイパスが出来て年数が経っていないうえに、自然の地形を優先しているため、けっこう事故が多いらしい。




こちらは国立の自然公園。特別な場所というより、民家があるエリアとつながっていて、市民はいつでも管理された美しい自然を楽しむことができる。ほんとに木漏れ日がきれい。



>>Down town Napia


ホークスベイ地方でいちばん大きな町、ネイピアのダウンタウンへ。なんだか50年代の映画に出てくるアメリカの町、といった趣が。

後で知ったが、この近辺ではアールデコを取り入れて街づくりをしているそうだ。なるほど、フラミンゴピンクや流線型など、それらしいデティールがポップな感じだ。街の広場ではこんな楽しい住人が、我々を歓迎してくれた。南半球は初夏だもんね、そりゃ気持ちいいよね。


  今夜のステイは新しく出来たチェーンのバジェットホテルだけど、ここがけっこう便利で、設備が新しいしキッチンついてるし(それが当たり前なのか?)バスタブはないけど、機能的なシャワーブースがあるし。なにより安定してインターネットに繋がった!これNZでは奇跡的ともいえる珍しいこと。なにしろ軒並み有線LANしかも有料。それがバチバチ切れるし大変だったのだ。先進国の中では最悪のネット状況と言えるだろう。

>>Sea food dinner in Hawkes bay


長かったツアーも最後の夜。明日はオークランドに戻るので、地元のアンジェラおすすめの海沿いのレストランへ。店の名前は「カストロパブ」という革命的な響きだが(笑)、内装は落ち着いたムードだ。

ホークスベイは港町なので、オーダーはシーフード。本日の魚が鯛だというので、ポアレをチョイス。下のマッシュはNZ名産の「クマラ」というサツマイモの一種。魚もフレッシュだったし、サイドのアスパラガスが最高に美味しかった。


 こちらは同行者がオーダーしたブイヤベース。少し食べさせてもらったが、これが絶品!さすがにワインの産地だけあって、たっぷりのワインで作られたソースがいい味を出している。
写真ではトマト味が強そうだが、実際はサフランとパプリカがきいていて、あっさりまろやか。もちろん、キリッと辛口の爽快なブランもいただいた。前菜も手がこんでたし、やるなカストロ(笑)






海沿いに延々と続くシーサイドロードには、シーフードレストランがひしめく。その中で数々の賞を取っているこの店は、地元でも昔から特別な一軒なのだそう。サンクス、アンジェラ。











NZ北島、内陸部を南下の巻


Excuse;

このブログを編集中に、ニュージーランド南島クライストチャーチ近郊において、大規模な地震が起こりました。つい先日、訪れたばかりの美しい島が甚大なる被害に見舞われたことに、ニュージーランドを愛する者の一人として、深く胸を痛めております。その後、わが国で起こった震災ともども、行方不明の方々の捜索が進捗し、被災地域が一日も早く復興するよう心よりお祈り申し上げます。

********************************************************************************

>>Mata Mata

  がっつり眠って目覚めた朝。この日はモーテルに泊まったが、こっちはさすがに土地が広くて、2階建てと平屋形式。アメリカの田舎のモーテルの防犯ゆるい版、といったところか。何しろ扉がガラス戸で、タペストリーで防がないと外から丸見え(笑)

 私が泊まったのは2階建て棟の2階。いちばん小さな部屋だったが、リビングにキングサイズベッド、寝室にはクイーンサイズベッドが二つあって6人泊まれるキッチン付だった。これで6000円ちょい。 
朝食がわりに、昨日同行者が近所のフルーツショップから買ってきてくれた葡萄をいただく。地元の農家で採れたのだろう。非常にみずみずしくて美味だった。今日はこの後、ケンブリッジから車で30分ほどのマタマタへ向かう。


 マタマタ(Mata Mata)はマオリ語の地名で、意味は「顔顔」。偉大なる酋長をあらわす「顔の中の顔」といったニュアンスなのだそう。北島の中央あたりに位置する丘陵地帯で、人口より羊が多いような村だが、数年前から観光客が訪れるようになった。

 それは、映画「ロードオブザリング」に出てくるホビット村のロケ地にここが選ばれ、ホビットの家のセットが牧場内に残されたままになっているからだ。通常は映画のセットは撮影が終わると撤収されるが、天候不順で撤去ができず、そのまま置いて帰ったのを利用して始めた見学ツアーが大人気。今では日に数回の有料ツアーが催行され、気軽に立ち寄ることもできなくなった(実際、入り口の写真を撮っていると「金を払わないならあっちへ行け」と言われた)
 

しかし牧場内に入らずとも、このあたりはまさにホビットが出てきそうな、雄大な丘陵の光景が楽しめる。ぜひ写真をクリックして拡大してみて欲しい。もし私が監督なら、映画のセットにこの光景を使いたいと思うだろう。

特に、都会で暮らしている人間にとっては空気の匂いが格別だ。肺が洗われるような、まっさらな空気。NZは本当に美しい国である。

こちらは、牧場の囲いの中のひつじ達。私がカメラを持って近づくと、一斉に後ずさりした。昨日のフレンドリーな馬たちと大違いだ。気の小さい動物ということもあるが、飼われ方の影響の方が大きいだろう。その証拠にこの2日後、私はフレンドリーすぎるひつじに遭遇することになる(笑)

さてお次はもっともっと南へ向かうが、その前に腹ごしらえだ。


>> Lunch at Mata Mata

さあ、ランチ。今から向かうTaupo(タウポ)への途中の街道沿いのレストランへ。何軒か並んだ中から「エスプレッソカフェAlley Cat」にて、屋外テーブルをチョイスした。NZでは外メシが気持ちよい!


 エンチラーダスが残りひとつだったので同行者に譲り、ナチョスをオーダー。想像通りのドッサリ系が出てきたぞ(笑)うーん、油っこいしサワークリーム多すぎて半分しか無理だ。まあ、欧米系のスナックはこんなもんだ。味は悪くないんだけど。


こっちは同行者が食べてたフィッシュ&チップス。昨日の店より量的に上品だ。野菜もついてる。こっちにしたら良かった。それにしても、欧米系国家ってイモ好きね。ドイツもフランスもマルタも、どこ行ってもフレンチフライかマッシュがついてくる。アジアみたいに米がステイプルフード(主食)という考えがないからだろう。
緑のボトルがかわいい「ジンジャービア」。NZではおなじみのドリンクなのだそうだ。ビアというからアルコールが入っているかと思いきや、ノンアルコール。昨日のランチのときにクレイグが飲んでて、なんだこれと思っていたのだ。
味は、いたってまろやか。酸味はほとんどなく、あっさりした甘みの炭酸がのどを通ると、ほわっ、ぴり、とショウガが香る。どっちかというと素朴な味わいだ。お酒を割るのに使うと、けっこう合うんじゃないかと思った。
しかし、こちらでコーラを買うとバケツのような紙コップに入って出てくるのに、なんでシュウェップスだけこんな小さいビンなんだろう?飛行機の中ではレギュラーサイズの缶入りで提供されているようだが…

 >> Taupo
ランチの後、向かったのはTaupo(タウポ)。北島の真ん中くらいに当たり、国でいちばん大きな湖、タウポ湖があることで有名だ。

ここら中部地方はロトルアをはじめ、温泉があちこちで出るのだとクレイグが言っていた。マオリ語でタウポの意味は聞き忘れたが、近辺で最も有名な景勝地、「Huka」(フカ)は「泡」をあらわすのだそうだ。なるほど、見て納得。まるでバブルバスを川に流したように、真っ白な泡状の水がごうごうと流れている。

ワイカト河という大きな川の支流にあたるようだが、水量がハンパじゃない。落ちたら大変。さらに、その先は落差は低いものの、ゴージャスな滝になっていて、観光客が多数やってくる。交通量の少ない国道から少し入っただけで、こんな場所があるなんて、びっくりだ。
日本じゃ土産物屋や看板などが並んで景観が台無しになるところが、さすがにNZは自然のまま、というのが素晴らしい。


☆フカの滝を動画で撮ってみた。うまく雰囲気が伝わるかどうか…


この日は、この行程の途中に何件か立ち寄り、へとへとになってホテルへ。小さなロッジが多い土地柄ゆえ、全員同じところに部屋は取れず、私と同僚の女性二人はネットで探して良さげだった「フォールズシャトー」という宿へ。二階建てのアパートメントタイプで、私が泊まった部屋はコネクティングルーム。人数に合わせて中扉を開けたり閉めたりして広さを調整する格好だ。




ご覧のようにサンデッキから入り、中はリビングとベッドルーム、バスルーム。ところが、一人で泊まるため中扉を閉められてしまい、向こう側にあるキッチンが使えない。

しかもここの管理人(ロッジなのでフロントはない)ひととおり説明すると「鍵は出るときポストに入れておいて」と言って、去ってしまった(笑)


さらに、そんな時に限ってトラブルが。なんとエアコンなどの電源が入らなくなってしまったのである。寒いのに!テレビ見たいのに!(涙)
そういうトラブルでテンパってしまい、カメラを忘れてこの日のディナーの写真はなし。せっかくタウポ湖のほとりでイタリアンだったのに。まぁ、食べたのはパスタ程度だったけど(笑)寒いし今日はあれこれ訪問先も多かったせいか、旅の疲れが増してきたので早めにベッドへ。明日は、さらに南下して北島南端をめざす。


つづく



Powered by Blogger