ニュージーランド牧場物語







>>A business trip to New Zealand

 2010年11月13日より22日まで、社用でニュージーランド(北島)に行ってきました。業務提携をしている現地サプライヤー、貿易会社、原料製造会社の方々と一緒に、牧場視察が主な内容でしたが、その途中で拾った光景を記録しておきます。


【訪問ルート】オークランド→ケンブリッジ→マタマタ→タウポ→ホークスベイ→ヘイスティングス→オークランド

期間・・・2010年11月13日~11月22日


航空会社・・・タイ国際航空

ルート・・・福岡→スワンナプーム→オークランド

所要時間・・・フライト約16時間(直行便は11時間)、トランジット約4時間

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>>Overview of New Zealand

 日本との位置関係は左の図がわかりやすい。よく「オーストラリアは赤道をまたいで日本の真南」と言われるが、その南東2.000kmにあるのがニュージーランド(以下NZ)だ。
 
 海域としては南西太平洋ポリネシアに属し、2,600km南には南極大陸、北にはトンガ、ニューカレドニア、フィジーがある自然の楽園。日本と同じく島国で、北島、南島の二つの主要な島+小さな島々あわせて総面積268,680 km²を有する。
 
 イギリス連邦加盟国であり、英連邦王国の一国である。9世紀頃、ポリネシア人開拓者が住み着き、その子孫が先住民族のマオリ人となった。NZの古称である「アオテアロア」は、マオリの言葉で「長い白い雲の土地」という意味を持つ。
 今回私が訪れたのは北島で、首都のウエリントン、国内最大人口を有するオークランドは共に北島にある。火山活動が活発で、火山熱で湧き出すロトルアの温泉は、昔から保養地として有名だ。また、NZ最大のタウポ湖、ワイトモ鍾乳洞の土蛍、良質なワインが生産されるホークスベイなど、見どころは多い。

 一方、南島は北島より一層ワイルドな大自然に恵まれ、中心地のクライストチャーチからは、世界中の登山客が「南半球のアルプス山脈」と呼ばれる雄大なサザンアルプスの山々を目指してトレッキングに出発する。

 中でも最高峰は3,754m のクック山で、マオリ語ではアオラキ(雲を貫く)という意味があるほど、堂々たる姿でそびえたつ。さらに、この他にも3,000m以上の峰が20近くあり、山間に点在するタスマン氷河やミルフォード・サウンドなどの景勝地も、目に鮮やかな絶景で人気を呼んでいる。


>>Maori people
 NZを語る上で重要な先住民族マオリ。左は伝統的な戦士の装束を着た若者だが、現在では現代的なスタイルでの生活を送っている。ただし、入植国家における問題として、アメリカなどと同様に居住地や天然資源に関するトラブルは歴史の上で絶えなかった。
 近年は国がマオリの人々に国有財産の一部を権利譲渡し、平和的な共存体制を保っている。一例としてロトルア温泉などはマオリ所有であり、その収益で生計を立てているマオリも少なくない。
 









 ちなみに、NZが世界に誇る名門ラグビーチーム「オールブラックス」では、試合前にマオリの伝統舞踊である「ハカ」を舞う。戦闘ののろしであり、歓迎であり、部族の歴史語りでもあるハカは、マオリの誇りそのもの。そして、マオリの若者も多く属するオール・ブラックスは、NZ国民の夢のチームである。屈強な選手たちによる迫力のハカが始まると、会場は熱狂の渦に包まれるという。
   
>>Animals in NZ

 豊かな自然に恵まれたNZは、動物や昆虫の宝庫。孤立した島国であるため、独自の進化を遂げた生物も多く、それらを保護するために政府では厳重な検疫や生態系の維持政策がとられている。中でも手厚く保護されているのが、キウイ。

 ブッシュの中に生息し、夜になると虫を食べに出てくる。羽は退化して飛べないのでヨタヨタ歩くばかりだそうだ。フルーツのキウイは、この鳥に似ていることから名前がつけられた。

 もしトレッキング中にキウイに出会ったとしても、絶対に捕獲してはならない。見つかったら自身が刑務所行きだ。それほど、NZでは野生動物関係は厳しく処罰される。どうしても生きてるキウイが見たい人は動物園のキウイ暗室へ。運がよければ巣から出てきてくれるだろう。

 こちらは同じ鳥でも巨大サイズ。ダチョウの仲間の「モア」という鳥で、乱獲や環境の変化がたたって絶滅してしまった。大きいものになると、なんと3mくらいあったそうだ。博物館では剥製が展示してあるとこのだが、このサイズの鳥が駆けるところを見てみたかった。ちなみに、モアもキウイと同様に羽は退化している。

 この他にも手のひらサイズの巨大昆虫「ウエタ」や、黄色いNZペンギン、角の生えたトカゲなど、NZには珍しい動物が多数生息する。蛇や猛獣など、天敵となる生物がいないからだと現地民は言うが、増えすぎないところを見ると何らかの捕食関係はあるのだろう。


 以上、自然の宝庫であるNZへ、現地の春に当たる11月中旬~下旬に訪れた。最大の目的は牧場で生まれたばかりの子馬だが、羊や緑の大地に胸膨らませて人生初のオセアニアへ。まぶしい太陽に焼かれながら、実に有意義な9日間を過ごした。


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